フィールドノート(民俗野帖)

「研究ノートと書評」改め

浮島の森

浮島の森1 浮島の森2 浮島の森3
「 この地は、昔、神倉聖が行をする聖地として島に入るものがいなかったと言われています。
  むかしこの付近に「おいの」と言う美しい娘がいて、ある日のこと父に連れられて、この島に薪を採りに渡りました。間もなくお昼になって親子がお弁当を開いて食べようとした時、箸を忘れて来たことに気付き、「カシャバ」(アカメガシワ)の枝を求めて娘が島の奥深く入って行ったということです。待てども待てども娘が戻って来ないので怪しんだ父が後を追って捜しに行ったところ、娘はまさに大蛇に呑まれて蛇の穴に引き込まれようとするところで、父はそれを見て気も狂わんばかりに驚き助けようとしましたが、ついに島にある底無しの井戸に娘は引き込まれてしまったということです。このことから「おいの見たけりゃ 藺の沢(いのそ)へござれ おいの藺の沢の 蛇のがまへ」という俗謡が残っています。
 この伝説をもとに、上田秋成は、『雨月物語(蛇性の淫)』を書いたともいわれ、のちに谷崎潤一郎が戯曲化しました。」(パンフレットから)
蛇の穴 浮島の森4
「新宮藺沢(いのそ)浮島植物群落 国指定天然記念物 昭和2年4月8日
 新宮市の中央部にあり、俗に浮島の森とか、藺の沢(いのそ)の森と称せられています。ほぼ方形の小島で東西約96m、南北約55m、総面積約5,000㎡です。縄文時代(約6000年前)のころには、海が陸側に浸入していて市内は蓬莱山、明神山などが島として浮かぶ内海になっていました。縄文時代の終わりになると、海が退くとともに、市内は広い沼沢地になりました。この沼沢の中で、植物の遺体が多数集まって形成されたのが浮島で、成立は、1700年前後とみられています。浮島が水に浮くのは、植物遺体が分解されずにできた水より比重の軽い『泥炭』からできているからです。
 浮島の森には、杉を優占種として多くの植物が生育しています。そのなかで注目すべきことは、温暖な地方にありながら、北方系植物のオオミズゴケやヤマドリゼンマイが繁茂し、その一方で亜熱帯系植物のテツホシダが生育しているという他に類をみない生態系をもっていることです。
 浮島は、暗褐色の泥炭様の熱い泥層の上に浮かんでいるために、池水面の昇降によって、それとともに島もまた昇降したり、島の地表で強く足ぶみすると、島が揺れうごき、樹木の梢がゆれます。試しに竿を地中に押し入れると、10メートルに達しても、なお地盤にとどきません。」(パンフレットから)
浮島の森01




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